頭をぶつけた! 麻生区栗平 頭部打撲
救急の現場で頻繁に遭遇する受診理由の一つに頭部の外傷があります。頭をぶつけた場所に「こぶ」ができている、キズから出血している、あるいは外見に異常はなくても受傷後に吐き気を感じるなど、受診時の状況はさまざまです。転倒して手が出なかった、階段やエスカレーターからの転落、車のドアへの激突、あるいは発見時にすでに倒れていて状況が不明なケースなど、受傷の背景も多岐にわたります。
頭をぶつけた際に起こる主な外傷の分類
頭部への衝撃によって引き起こされる外傷は、損傷部位や状態によって以下のように分類されます。これらは単独で起こるだけでなく、複数の損傷が併存することもあります。
| 頭部挫創 | 頭皮の創傷(キズ)を指します。 |
|---|---|
| 頭部皮下血腫 | 骨膜の外側(皮下組織)に血液が溜まった、いわゆる「たんこぶ」の状態です。 |
| 急性硬膜外血腫 | 頭蓋骨と硬膜の間に血液が溜まる出血で、画像上は凸レンズ型を呈します。 |
| 急性硬膜下血腫 | 硬膜とくも膜の間に血液が溜まる出血で、画像上は三日月型を呈します。 |
| 慢性硬膜下血腫 | 硬膜とくも膜の間に、受傷後2~3ヶ月程度の時間をかけて徐々に血液が溜まります。 |
| 外傷性くも膜下出血 | くも膜と軟膜の間(くも膜下腔)に広がる出血です。 |
| 脳挫傷 | 脳実質内の直接的な損傷で、脳内に出血を伴うこともあります。 |
| 頭蓋骨骨折 | 頭蓋骨の骨折であり、非常に強い外力が加わったことが推定されます。 |
| 脳震盪 | CT画像では異常が見られませんが、衝撃により一時的な記憶障害や意識障害、吐き気などが現れます。 |
頭部の出血と創傷処置の注意点
頭皮やその下の組織は非常に血流が豊富なため、小さなキズであっても他の部位と比較して出血量が多くなる傾向があります。特に動脈を傷つけた場合は勢いよく出血することもあるため、注意が必要です。出血を確認した際は、慌てずに清潔な布などで患部をしっかり圧迫し、速やかに受診してください。
創傷の状態によっては、糸や医療用ホチキスによる縫合処置が必要になります。世間では外に血が出ているときは安心という俗説を耳にすることがありますが、決してそのようなことはありませんので、自己判断は禁物です。
皮下血腫(たんこぶ)の経過と応急処置
皮下血腫、いわゆる「たんこぶ」のみであれば、多くの場合において自然に吸収されるのを待つことができます。受傷直後から氷水や保冷剤などで患部を冷やすことで、血腫の拡大や痛みを抑制する効果が期待できます。ご自宅で安静にしながら経過を観察しましょう。
精密検査や入院治療が必要となる基準
硬膜外血腫、硬膜下血腫、くも膜下出血、脳挫傷、頭蓋骨骨折、脳震盪などの場合は、症状や出血量、あるいは抗血栓薬の服用状況などを考慮し、入院による手術や薬物治療、厳重な経過観察が必要となることがあります。
見た目だけでは頭の中の正確な状態を把握できないため、放射線被曝のリスクと診断の必要性を総合的に判断した上で、適切にCT検査を実施する必要があります。
直ちに救急搬送を検討すべき危険なサイン
以下のような症状が見られる場合は、頭蓋内で重篤な損傷が起きている可能性が高く、緊急の治療が必要です。迷わず救急搬送を考慮してください。
- けいれんを起こしている
- 刺激しても反応がない、意識が朦朧としている
- 視線が合わない、話の辻褄が合わない
- 繰り返し嘔吐している
- 手足や顔の動きに左右差がある、力が入らない
麻生区栗平駅周辺で頭の外傷にお悩みの方へ
当院では、受傷時の状況や症状に応じて迅速にCT検査を行い、頭部の外傷を的確に診断することが可能です。もし入院加療が必要と判断された場合には、速やかに適切な医療機関をご紹介いたします。
麻生区栗平駅周辺で頭をぶつけて不安を感じている方は、症状が軽微であっても放置せず、まずはお気軽にご相談ください。症状に気づいた際の早めの受診が大切です。
