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花粉症とは?原因・症状・治療法を医師がわかりやすく解説 麻生区栗平

[2026.03.15]

 春になると「くしゃみ」「鼻水」「目のかゆみ」などの症状に悩まされる方が増えます。これらの症状の多くは花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)によるものです。日本ではスギ花粉を中心に多くの人が影響を受けており、現在では日本人の約30~40%が花粉症を持つと報告されています(鼻アレルギー診療ガイドライン2020)。

今回は、花粉症の原因・症状・治療法について、医療的な視点から解説します。

花粉症と主な原因植物

花粉症とは、植物の花粉が原因となって起こるアレルギー疾患です。体内の免疫が花粉を異物として認識し、過剰な免疫反応を起こすことで症状が現れます。

日本で多い原因花粉と飛散時期は以下の通りです。

原因花粉 主な飛散時期
スギ 2~4月
ヒノキ 3~5月
イネ科 5~8月
ブタクサ 8~10月

特に日本ではスギ花粉が最大の原因であり、花粉飛散量が多い年には症状が悪化する人も多くなります。

花粉症で現れる代表的な症状

花粉症では、主に鼻や目を中心に次のような症状が現れます。

鼻に現れる症状

  • くしゃみ
  • 水のような鼻水
  • 鼻づまり

目に現れる症状

  • 目のかゆみ
  • 充血
  • 涙が出る

全身およびその他の症状

  • のどのかゆみ
  • 倦怠感
  • 集中力低下

特に鼻づまりが強く現れる場合は、睡眠の質が低下したり日中の活動能率が落ちたりすることもあります。

医療機関で行われる花粉症の治療法

花粉症の治療は大きく3つの柱があります。

症状をコントロールする薬物療法

現在の花粉症治療の中心となる方法です。主な薬の種類と役割をまとめました。

抗ヒスタミン薬 くしゃみや鼻水を抑える
点鼻ステロイド薬 鼻づまりに対して高い効果を発揮する
抗アレルギー点眼薬 目のかゆみを緩和する

特に点鼻ステロイド薬は最も効果が高い治療とされており、診療ガイドラインでも強く推奨されています。

飛散前から備える初期療法

花粉が飛び始める1~2週間前から薬の服用を開始する方法です。あらかじめ対策を講じることで、本格的な飛散時期に入った際の症状悪化を予防できます。毎年症状が強く出る方には、特に有効な選択肢です。

根本的な改善を目指す舌下免疫療法

花粉症を根本的に改善する可能性がある最新の治療法です。少量のアレルゲン(スギ花粉など)を毎日体内に取り入れることで、体を徐々に慣らしていきます。

治療期間 約3~5年
改善率 約70~80%

長期間の継続が必要ですが、将来的に症状を大幅に軽くしたい方には非常に有力な選択肢となります。

日常生活でできる花粉症のセルフケア

医療機関での治療に加えて、日常生活での花粉対策を併用することが重要です。

  • マスクの着用:物理的に花粉を吸い込む量を減らします。
  • メガネの使用:目への花粉の付着を防ぎます。
  • 帰宅後の洗顔:顔周りに付着した花粉を洗い流します。
  • 衣類の花粉除去:玄関先で衣服を払い、室内に花粉を持ち込まないようにします。
  • 室内換気の工夫:窓を開ける幅を狭くする、網戸を使用するなどの配慮をします。

特に晴れて風が強い日は花粉の飛散量が増えるため、外出時などは特に注意が必要です。

まとめ:つらい症状は早めに医師へ相談を

花粉症は日本人の多くが悩むアレルギー疾患ですが、現在はさまざまな治療法があり、症状を大きく軽減することが可能です。

対策のポイントは以下の3点です。

  • 早めの治療開始
  • 自分に合った薬の選択
  • 日常生活での花粉対策

症状がつらい場合は、我慢せずに内科や耳鼻咽喉科を受診し、適切な治療を受けてください。毎年の症状にお悩みの方は、早めの医療機関への相談を検討しましょう。


参考文献
  • 鼻アレルギー診療ガイドライン2020(日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会)
  • Okubo K et al. Japanese guidelines for allergic rhinitis 2020. Allergology International. 2020.

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