鼻出血
鼻出血、いわゆる「鼻血」は、お子さんから高齢の方まで誰にでも起こりうる非常に身近な症状です。しかし、中にはなかなか止まらない出血や、重大な病気の予兆として現れるケースも少なくありません。川崎市麻生区片平の「マチカド総合クリニック」では、日本救急医学会 救急専門医である院長のもと、単なる止血処置に留まらず、その背後に隠れた原因を迅速に診断する体制を整えています。栗平駅から徒歩9分の立地にあり、土日祝日も夜21時まで診療を行っているため、急な出血で不安を感じた際にも安心してご来院いただけます。当院ではCT検査などの高度な画像診断機器も完備しており、頭部外傷に伴う出血や、内科的な疾患が関与している場合にも総合的なアプローチが可能です。
鼻出血の原因
鼻出血の原因は多岐にわたりますが、大きく分けると「鼻そのものの問題」と「全身的な病気の問題」の2つがあります。私たちが診療を行う中で、どちらが原因であるかを切り分けることは、適切な治療方針を立てる上で非常に重要です。
鼻粘膜の損傷(キーゼルバッハ部位)
鼻出血の約8割から9割は、小鼻の内側にあるキーゼルバッハ部位と呼ばれる場所からの出血です。この部分は細い血管が網の目のように集まっており、粘膜も非常に薄いため、少しの刺激で傷つきやすいのが特徴です。
- 指で鼻をいじる、鼻を強くかむなどの物理的刺激
- 空気の乾燥による粘膜のひび割れ
- アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎による粘膜の炎症
- 鼻の中に異物を入れる(特にお子さんの場合)
高血圧や血管の老化
高齢の方に多い原因として、高血圧や動脈硬化が挙げられます。血圧が高い状態が続くと血管に負担がかかり、鼻粘膜の血管が破れやすくなります。この場合、鼻の奥(後方)にある太い血管から出血することがあり、止血が困難になるケースが見られます。
血圧の管理については「高血圧」のページも併せてご覧ください。
お薬の影響
心筋梗塞や脳梗塞の予防のために、血液をサラサラにする薬(抗血小板薬や抗凝固薬)を服用している方は、一度出血が始まると止まりにくくなる傾向があります。これは薬の副作用ではなく、薬がしっかりと効いている証拠でもありますが、鼻出血の際には注意深い対応が必要です。
外傷によるもの
顔面を強く打ったり、転倒したりした際に鼻出血が起こることがあります。この場合、単なる鼻血ではなく鼻骨骨折や頭蓋底骨折といった重篤な怪我を伴っている可能性があるため、専門的な診察が欠かせません。
外傷による出血については「外傷、出血、傷」のページを参照してください。
鼻出血によって引き起こされる病気
鼻出血は独立した症状であることも多いですが、時には重大な疾患の「サイン」として現れることがあります。当院では救急科や内科の視点から、以下のような病気の可能性も視野に入れて診察を行います。
出血性疾患(血液の病気)
全身の血小板が減少したり、凝固因子が不足したりする病気では、鼻出血が繰り返されることがあります。具体的には、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)や白血病、再生不良性貧血などの血液疾患が隠れている場合があります。
肝機能障害や腎機能障害
肝臓や腎臓の機能が著しく低下すると、血液を固める成分の産生が滞り、出血傾向が強まります。お酒を頻繁に飲まれる方や、健康診断で肝機能の数値を指摘されている方は、鼻出血をきっかけに全身状態をチェックすることが推奨されます。
鼻腔・副鼻腔の腫瘍
片方の鼻からばかり出血を繰り返す、あるいは鼻血に混じって膿のようなものが出る場合は、鼻の中に良性または悪性の腫瘍ができている可能性を否定できません。特に中高年以上の方は注意が必要です。
高血圧緊急症
非常に高い血圧が原因で鼻出血が止まらなくなっている状態は、そのまま脳出血や心不全を誘発するリスク因子となります。当院では必要に応じて迅速に血圧測定を行い、適切な処置を講じます。
鼻出血の処置や治療法
鼻出血が起きた際、まずはご自身で正しい応急処置を行うことが重要です。多くの方は、首の後ろを叩いたり、ティッシュを詰めたりしますが、実は医学的に見て逆効果になることもあります。
正しい応急処置(圧迫止血法)
ほとんどの鼻出血は、適切な圧迫によって数分から十数分で止めることが可能です。以下の手順を試してみてください。
- 椅子に深く腰掛け、軽く下を向きます(上を向くと血が喉に流れて誤嚥する恐れがあります)。
- 小鼻(鼻の膨らんでいる柔らかい部分)を、親指と人差し指で両側から強くつまみます。
- そのまま10分から15分間、一度も離さずに押し続けます。途中で止まったか確認するために指を離すと、固まりかけた血が剥がれて再出血してしまいます。
- 鼻筋のあたりを冷たいタオルや氷嚢で冷やすのも有効です。
医療機関での処置
自力で止まらない場合や、出血を繰り返す場合には、クリニックでの処置が必要になります。
- 薬剤による止血・・血管収縮剤を染み込ませたガーゼを挿入し、一時的に血管を細くして止血します。
- 粘膜焼灼術(電気凝固など)・・出血点(血管が破れている場所)がはっきりしている場合、特殊な器具で粘膜を焼き固めます。
- ガーゼパッキング・・鼻の奥からの出血が疑われる場合、長いガーゼを鼻腔内に詰め込んで圧迫します。数日間留置することがあります。
- 画像検査(CT)・・外傷が原因の場合や、鼻の奥の構造的な問題を疑う場合、院内のCTで速やかに精密検査を行います。
頭を打ったことが原因で鼻血が出ている場合は、脳内の損傷を疑う必要があります。詳細は「頭を打った」のページを確認してください。
全身疾患の治療
鼻出血の根本的な原因が生活習慣病や内科疾患にある場合は、鼻の処置だけでなく全身の管理が必要になります。当院では内科も併設しているため、高血圧の薬の調整や血液検査を通じた原因究明を一貫して行うことができます。
鼻出血についてのよくある質問
Q1. 鼻血が出たときにティッシュを詰めるのは良くないですか?
A1. ティッシュを詰めること自体が絶対に悪いわけではありませんが、詰め方が不十分だと圧迫になりません。また、ティッシュを引き抜く際に、せっかく固まった傷口を再び傷つけてしまうことが多いため、基本的には指による圧迫止血を優先してください。
Q2. 子供が夜中に突然鼻血を出すのですが、大きな病気でしょうか?
A2. お子さんの場合、寝ている間に無意識に鼻を触ったり、寝返りの刺激で粘膜が傷ついたりすることがよくあります。元気があり、すぐに止まるようであれば過度に心配する必要はありませんが、青あざが体にたくさんできている場合や、歯茎からも出血がある場合は早めに「小児科」を受診してください。
Q3. 鼻血が喉に流れてきたときは飲み込んでも大丈夫ですか?
A3. 喉に流れた血を飲み込むと、後で気分が悪くなったり、嘔吐したりすることがあります。できるだけ飲み込まずに、口から静かに吐き出すようにしてください。
Q4. どのような場合に救急車を呼んだり、夜間診療を受けたりすべきですか?
A4. 圧迫止血を20分以上続けても止まらない場合や、顔色が真っ青になるほどの大量出血がある場合、また意識が朦朧としている場合は迷わず救急車を要請してください。当院は平日の夜21時まで、土日祝日も診療しておりますので、夜間に止まりにくい鼻血でお困りの際にも対応可能です。
院長より
鼻出血は「たかが鼻血」と軽視されがちですが、実は私たち救急専門医にとっては、非常に緊張感を持って対応すべき症状の一つです。特に夜間や休日に突然止まらなくなる鼻血は、患者さんにとってもご家族にとっても非常に大きな不安を伴うものです。
マチカド総合クリニックは、地域の皆様が「どの科に行けばいいかわからない」と迷ったときに、まず頼っていただける場所でありたいと考えています。鼻血一つをとっても、それが鼻の粘膜の問題なのか、血圧の問題なのか、あるいは脳や血管の重大なトラブルの前触れなのかを、総合診療の視点から迅速に判断します。当院にはCT検査機器も備わっており、脳神経外科的な評価が必要な場合でも、院内で即座に診断へのアプローチが可能です。
栗平駅から徒歩9分、駐車場も完備しております。川崎市麻生区・片平エリアの「地域の救急箱」として、お子さまから高齢の方まで、どのような些細な不安でもお気軽にご相談ください。土日祝日や夜間の急なトラブルにも、私たちは全力で寄り添い、適切な医療を提供することをお約束します。お困りの際は、我慢せずにいつでも当院へお越しください。
